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【2004BMudemy Awards!】
THE MATRIX

1999(アメリカ)
監督:アンディ=ウォシャウスキー/ラリー=ウォシャウスキー
製作: ジョエル・シルヴァー
出演:
出演:キアヌ・リーヴス/ローレンス・フィッシュバーン/キャリー=アン・モス/ヒューゴ・ウィービング
邦題「マトリックス」
黒字に緑の文字が古臭くてイイ。緑に白だったら、もっとノスタルジックだったかも(笑) ……と、言うわけでサイバーでデジタルな大作、邦題「マトリックス」を観ました。
まずはアメコミ風ねーちゃん(トリニティ)大暴れのシーンから。X-MENかと思いました。屋根の上を軽やかに逃げるトリニティ、追う警官。スピーディな逃走劇……と、思わせてズッコける警官がイカしてます(笑)
主人公(アンダーソン/ネオ)のダメ社員っぷり、エージェントに追われてヨタヨタ逃げるところもCOOL。そんなイカしたコミカルなシーンを交えながら、物語は徐々に核心に迫って行きます。
世界を救う運命を背負った会社員アンダーソンが、電脳世界で伝説的な存在モーフィアスに導かれて真の自分に目覚めていく。謎の"MATRIX"を巡ってエージェントと呼ばれる存在と戦う英雄伝説です。
冒頭から次々と投げ掛けられる“2つの選択”が「社員アンダーソン」を「救世主ネオ」に変えていきます。『仕事をやめるか/二度と遅刻しないか』『足場を
伝って逃げるか/捕まるか』この最初の2つの問いにはアンダーソンは安易な道、一般人としての選択──二度と遅刻をしないと誓い、危険な真似もせずに敵の
エージェントに捕まる──をしました。そしてエージェントからは『アンダーソンには明るい未来があるが/ネオには無い』と。これには弱気なアンダーソンと
して脅えるばかり。
ところがモーフィアスの部下と会い、『車を降りるか/言うとおりにするか』という問いを投げ掛けられると(トリニティの助けも有って)ついに後者を選択します。こうしてネオの戦いが始まります。
モーフィアスから与えられる究極の二択にネオは──
久しぶりにしっかり金をかけた映画を観たという充実した気分です。金がかかっているのを不思議に思わないし、かけるべくして必要なところに金をかけている感じを。ワイヤーもCGも違和感無しです。
表面をなぞればアクション大作でありますが、実はしっかりとSF部分が作り込まれている佳作です。この“映画界の救世主”とも言える作品を、後発の映画がこぞって真似したのも頷けるというものです。
ディック的な世界観がかなり筆者好みであります(笑) 電脳空間をギミックとして使っている「攻殻機動隊」とは遠いかと。現実か、夢か、そして俺は何なんだ? 根本のテーマはむしろディック。
Wellcome to the real
world.
■アクションの見所
この映画の重要な要素であるアクションですが、余りにもネタバレと直結しているので仕方なくこちらで(笑) 始めて観る時は事前情報無しでびっくりして欲しいと思います。びっくり、そう、衝撃のアクションの連発です。
常人では考えられないジャンプ、派手なぶっ飛び、凄まじい銃撃と破片。そういった部分は一流。飛んで来る銃弾をえび沿ってかわすシーンや、ネオとスミスがジャンプして銃を撃ち合うシーン(『弾切れだ』『お前もな』)などは独特のセンスで超一流かと。
それに加えてカンフーを知っています("I
know
Kang-FU.") モーフィアスとネオの初手合わせのシーンはブルース=リー成分とジャッキー=チェン成分たっぷり。有名な“親指での鼻こすり”までやってます(笑) サイバーで電脳でデジタルな中でもカンフーだけはアナログ感があって光ってました。
ラストのネオが目覚めたシーンで、澄み切った顔でスミスをあしらう姿は、達人の“悟りの境地”のような状態でしょう。横向きで攻撃をいなすところが素敵。
■その他イカすポイント
エージェント・スミスの渋い声で"Mr.Anderson"はイカすなぁ(笑) スミスは敵としてかなりの嫌っぷりを発揮してましたね。スーツ姿で徒手空拳が強力ってのはインパクト大。対決シーンも格好良かったので、かなり印象に残った敵でした。
現実世界の秘密を知ったネオが、車でMATRIXの中を移動するシーン。鮮明な車内と対照的に車外はボヤけている。ネオは『信じられない……全ての思い出が嘘だったなんて……』と呟く。残酷な心象風景。
マリリン=マンソンのテーマ曲が熱い。
■ちょっとサービスし過ぎたか?
この映画が不幸なのは、最大の謎にしてショックである“MATRIXの秘密”を第1作で公開してしまっていることかもしれない。2作目以降はそのネタバレ
を前提として続いているので新鮮味やストーリーの動きとしてはどうしても劣ってしまう(最初の3冊が終わったあとの『ファウンデーション』のようなもの)
のではないかと。
3部作の最後に『現実世界の姿』が有れば、もうちょっと違う評価になっていたかも……。2作目(リローデッド)はアクション映
画としては優秀なのですが、なにかとストーリー面にケチをつけられていることが多いようです。それは第1作目で最大の衝撃を与えてしまう構成に端を発して
いるのかもしれません。